全日本カレーパン振興会 カレーパン通信

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基礎知識 BASIC KNOWLEDGE

基礎知識

カレーパン基礎知識

定義

カレーパンとは何か?
一般的にカレーパンとは、カレーをパン生地に包んで衣をつけて揚げたもの。小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉)を使用し、グルテンを形成し、ふっくらとしたパンに仕上げます。衣はサクサク、生地はふんわりとやわらかい食感です。他にも焼いたカレーパン、カレーにつけて食べるつけカレーパンなど、さまざまなスタイルのカレーパンがあります。

カレーパン用語集

  • クラスト…パンの表皮のこと
  • クラム…パンの中身のやわらかい部分のこと
  • パン・デピス…さまざまなスパイスを効かせたパンのこと
  • フィリング…パン生地に包まれたカレーのこと
  • ブーランジェリー…フランス語でパン屋の意味

カレーパンの楽しみ方

カレーパンは、朝食や昼食の食事として食べてもいいし、小腹が空いたときのお菓子として食べてもよし。食べ歩きにも向いています。また大人の方ならば、ビールと一緒に食べるのもOK! これが意外と合うんですよ。カレーパンは、コンビニやパン屋などあらゆるお店で気軽に買えることから、食べ比べするのも楽しいですよ。たとえば電車の1日フリー切符を買って、カレーパンを巡るのもレジャーとしておもしろいです。ただし!人気店の場合、数量限定であったり、早い時間に売り切れたりすることも…。また焼き上がり時間が決まっているお店もあります。事前に、調べてから訪問するのがおすすめです。


カレーパンの逸話

調査中 焼きカレーパンの発祥はどこなのか?

カレーパンといえば、油で揚げるスタイルが一般的だが、油を使わずヘルシーな焼きカレーパンも、多く見られます。
では、焼きカレーパンの発祥はいつ頃で、どのお店が始めたのでしょうか?

そこでカレーパンについて書かれた過去の雑誌を読み、探してみたところ、俳優・石坂浩二さんの著書『天晴れカレーパン』には、「最近は焼きカレーパンもある」との記述が…!
今から30年以上前から、すでに焼きカレーパンは存在していたことになります。ただし、発祥時期や店は不明のまま。

しかし、面白いのはその後も定期的に焼きカレーパンが「斬新なカレーパン」として紹介されているところにあります。
たとえば2001年5月1日号の『TOKYO1週間』では、<あっさり焼き系台頭でどうなる元祖揚げ系!?>という記事が掲載されています。

〝油で揚げた定番タイプに加え、最近では焼いたタイプや、デニッシュ生地などの斬新なカレーパンが続々登場。〟

と、記載してあります。それから15年以上経った今日でも、焼きカレーパンは珍しいとしてたびたび紹介されています。

調査中 ゆで卵入りカレーパンの発祥はどこなのか?

焼きカレーパンと同じく、ゆで卵入りのカレーパンの発祥もいつ頃で、どのお店が始めたのでしょうか?
再び、俳優・石坂浩二さんの著書『天晴れカレーパン』を開くと、「ゆで卵入りカレーパン」の記述がありました。
焼きカレーパン同様、今から30年以上前から、すでに焼きカレーパンは存在していたことになります。

他の雑誌も読んでみたところ、1998年6月9日号の『東京1週間』では、<毎日食べたいカレーパン ゼッタイ食べたくなる「断面写真」12連発!>として、人気店のカレーパンの断面図を12個掲載しています。
そのなかに、「デンマークブロート練馬店」のカレーパンは、

〝なんと具にトマトやゆで卵までもが入ったカレーパン。毎日、1時間おきにあげているのでいつも揚げ立てのアツアツが味わえるお店だ。〟

と説明されています。「なんと」と、わざわざ付けるということは、1998年当時のカレーパンではゆで卵を入れるのが珍しかったということでしょうか。それを裏付けるように、同企画に掲載されている、他の11個には、ゆで卵入りカレーパンはありません。

発祥時期は未定ですし、発祥店も定かではありませんが、カレーパンの発祥店としても名が挙がる「デンマークブロート」なだけに、ゆで卵入りカレーパンを生み出した可能性は高いのではないでしょうか!?

調査中 カレーパンのイベントはいつが最初だったのか?

現在、カレーパンを集めたイベントが全国各地で開催されています。では、最初に開催されたカレーパンのイベントはいつ頃なのでしょうか?
2005年10月25日号の『東京ウォーカー』では、今は無き横濱カレーミュージアムで「カレーパン・チャンピオンズカップ」を開催すると記載しています。開催時期は2005年10月12日~25日。全国から厳選したカレーパンを販売するイベントです。現在、編集長が確認したカレーパンのイベントはこれが最初です。これよりも古いカレーパンのイベントを知っている方がいれば、ご一報をお願いしたいです。


参考情報 日本におけるパンの歴史

日本にパンが伝わったのは、1543年。ポルトガル人の宣教師たちが長崎に漂着したときのことです。あの織田信長は、新しい物好きの性格だったそうで、パンを好んで食べていたといいます。しかし、パンの文化が日本に広がりかけた1639年に日本は鎖国。これにより、人気を拡大していたパンは長崎のオランダ屋敷で作られる程度になってしまいました。

そして時が経ち幕末になると、1840年にアヘン戦争が勃発。当時、兵隊用の食糧について考えていた江川太郎座衛門英龍が、「米を炊くと、戦場で煙が出て敵にバレてしまうが、パンなら1度にまとめて焼き、ずっと持っておける」とひらめいたのです。そして1842年4月12日にパン焼きの窯を作り、パンを焼き始めたのです!これにより、現在4月12日は「パンの日」に制定されています。

その後1864年には、日本で最初のパン屋「ヨコハマベーカリー」(のち、ウチキベーカリー)が横浜に開店し、鉄道の発達とともに全国各地にパン屋が広がります。とはいえ当時は、米の支持率が高く、洋食のパンに対する抵抗が人々にはありました。そんななか1874年に「銀座木村屋」があんぱんを生み出し、1900年に「銀座木村屋」がジャムパンを、1904年に「新宿中村屋」がクリームパンを、そして1927年に「名花堂(現カトレア洋菓子店)」がカレーパンを創り出しました。明治時代から、日本の独自のパン文化が発達しはじめたのでした。

パンの消費量

日本でパンは、京阪神地域でよく消費されています。京都には職人が多く、作業の合間に手軽で食べられるパンが好まれた、古くから外国との交流が盛んだった神戸にはパンの食文化が根付いているなど、諸説あります。

パンの消費量


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